「素顔の平野遼展」のレポートを公開しました

<このイベントは2005/04/01~04/09実施、おかげさまで無事終了いたしました。>

会 期 平成17年4月1日(金)~9日(土)10:00~20:00
会 場 小倉井筒屋・新館9階 パステルホール
入場料 大人500円 / 高大生300円 / 小中生100円
主 催 NPO法人(特定非営利活動法人)創を考える会・北九州
特別協力 株式会社 井筒屋
後 援 北九州市・北九州市教育委員会・北九州市商工会議所・北九州活性化協議会

同時開催事業:
■レクチャー「絵画修復の現在-平野遼作品を中心に」
4月2日(土)午後2時~
講師:山領まり(山領絵画修復工房 代表)
主催:北九州市 企画政策室
■ワークショップ「絵画修復体験-イタリア式補彩」
4月3日(日)午後2時~                       
講師:中右恵理子/寺田祐吉枝(山領絵画修復工房 所属)
■コンサート「画伯の愛した音楽たちと」
4月8日(金)午後2時~2時20分、午後2時40分~3時00分
4月9日(土)午後2時~2時20分、午後2時40分~3時00分
出演:中島香春(ヴァイオリン)・熊本陵平(ピアノ)

小倉に生きた画家・平野遼(1927~1992)は、自身と向き合いながらひたすらに芸術を追求した「魂の画家」として知られている。氏の作品では、独自の深い色調で描いた抽象絵画も有名だが、日常の散歩や旅先で目にした人々・風景を軽快なタッチで描いた素描や水墨画も数多く残している。今回は、平野夫人、下関市立美術館、北九州市立美術館、個人コレクターからの協力を得て、多彩な作品群を展示し、一生活人としてこの街に生きた平野遼の素顔を紹介した。
 また、絵画作品を後世に残していくには、保存と修復について考えていくことが必要であるが、展覧会では北九州で生み出された平野作品の現在の保存・修復状況についても紹介し、今後この文化遺産をどう受け継いでいくかについても考察した。


同時開催事業について》

■レクチャー「絵画修復の現在-平野遼作品を中心に」

4月2日(土)午後2時~午後3時30分

講師 山領まり(山領絵画修復工房 代表)
主催 北九州市 企画政策室
参加人数 70名

日本の絵画修復における第一人者である山領まり先生による講演会。プロジェクターを用い、平野遼作品3点の修復工程を説明いただき、その変化がわかりやすく、よく理解できた。バーミヤン遺跡の破壊を例に、作品が保存されていく時の経過には平和が不可欠であるとの主張に皆うなずいていた。作者の意志を尊重した修復、その工程の多様さ、複雑さに驚きと尊敬を禁じ得ない、との感想が多かった。


■ワークショップ:
「絵画修復体験-イタリア式補彩」

4月3日(日)午後2時~4時10分
講師:中右恵理子/寺田祐吉枝(山領絵画修復工房所属)
参加人数:20名
日本初のイタリア式補彩による絵画修復体験のワークショップを開催。山領絵画修復工房の方々が、名画の複製の一部分を切り取り、石膏で補填したものを用意してくださった。その石膏補填部分に補彩をしていく作業を体験。まず、15色の絵の具を使って、細い線を描く練習からはじめ、最終的にはそれぞれの名画に補彩していくのだが、その細い線をひたすらに集中して描いていく作業がとても難しかったようだ。参加者からは、この体験によって、作品や修復に対する理解と関心が深まったとの声が多く聞かれた。



■コンサート「画伯が愛した音楽たちと」

4月8日(金)午後2時~2時20分、午後2時40分~3時00分
出演:中島香春(ヴァイオリン)
4月9日(土)午後2時~2時20分、午後2時40分~3時00分
出演:中島香春(ヴァイオリン)・熊本陵平(ピアノ)

平野画伯は、生前音楽をこよなく愛され、そのアトリエは音楽にいつも音楽につつまれていた。
今回は、平野画伯が特に愛された、ベートーヴェン、バッハ、モーツァルトを中心に、中島氏・熊本氏が平野遼作品からインスピレーションを受け、選曲した曲も演奏していただいた。素晴らしい演奏に、人々が自然と集まり、盛況となった。また同時に会場内にもその演奏は流され、パステルホール全体が平野画伯の愛した音楽に包まれた。

「私のアトリエは朝の九時から夕刻七時頃までは、毎日断続的に音楽が鳴っている。
この音楽のなかで私の制作は進行するのだ。弦楽四重奏曲は仕事の目標が薄れた時、少し自身を失った時に全身で聴く時、音楽が働きかける啓示は活字よりも直裁に意識の底に潜んでしまった思考を磁石が鉄粉を吸いとるように、言語、色彩、型と量感を啓示するのである。
 音楽をそんな風に聴くことが、いつから私の中ではじまった事か、考へたこともなかったが制作の上で足踏みしていることさへ自覚させてもくれたのだ。」(『地底の宮殿』平野遼著 1990)



■修復募金事業について

今回の展覧会では、平野遼作品の水墨画・油彩・ガッシュ・素描、と画伯の広範囲にわたる画業を取り上げると共に、一方で「絵画の修復・保存」についても紹介した。今回修復した3点以外にもいくつかの作品に修復が必要になってきていることがわかったため、修復ジグソーパズルと題して、「異国の群像」(1989-1990年頃 油彩・麻布)の修復のための募金事業も行った。
1ピース1000円の募金とひきかえに、好きなピースを選んでもらい、パネルに貼り付けていってもらう。
修復が無事完了したら、元気になって絵を絵ハガキにしてみなさんへお届けするという企画。無事、100ピース集まり、修復できることになった。次回の展覧会で、お披露目する予定。

異国の群像

■会場風景



《展覧会データ》

○入場者数合計
2479人 :大人2417人・高大29人・小中33人
(小学生以下は入場料無料の為、人数は把握できていません)
○新聞掲載(別紙添付)
2005年3月31日 毎日新聞・西日本新聞・朝日新聞
2005年4月1日 読売新聞
2005年4月2日 朝日新聞
2005年4月2日 リビング北九州 
○雑誌掲載(別紙添付)
2005年4月vol.57 No.863「美術手帖」ボランティア手帖Z
2005年3月7日発行 No.639「シティ情報ふくおか」アート情報
2005年3月20日発行 「avanti(アヴァンティ)4月号」
2005年3月25日発行 vol.87「生活情報誌ポス2005年4月号」
2005年3月25日発行 No.110「Nasse(ナッセ)2005年4月号」
2005年3月25日発行 「モンタン4月号」
○ラジオ
3月29日 クロスFM『北九州シティーBOX』毎週月曜日~金曜日17:30~17:40
○テレビ
4月2日 NHK総合テレビ『なんしよ~ん北九州』毎週月曜日~金曜日17:30~
    「北九州ミュージアムナビ」のコーナー
4月4日 NHK総合テレビ『ぐるっと8県 九州沖縄』毎週月曜日~金曜日11:40~正午
    「北九州」のコーナー
4月2日 NHK総合テレビ・TNC西日本のニュースで会場シーンを放映

■ 素顔の平野遼展―生きている絵画 創造と修復―開催概要>>

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